脳内麻薬物質

脳内麻薬物質とはなんなのであろうか?

まず、この物質は体を酷使する運動の能力向上に大きく関わってくる
特にマラソンにおけるランナーズハイ
つまり、ある一定の運動量を超えた負荷を体にかけると
脳内に麻薬物質が分泌され体の苦痛などを和らげ その人の普段の限界以上の潜在運動能力を得ることができる状態になること
はその顕著な例であろう。

今思えば、僕は数々の運動系クラブ員をさしおいて
中学の全校マラソンでは総合3位
高校では総合10位
クラブも文化系で日頃ほとんど運動もしてない僕が
マラソンだけやたら成績が良かったのはこの物質のおかげなのかもしれない
たぶん僕は他の人より分泌量が多いもしくは分泌しやすい体質なのだろう
しかし、とうぜん反動は麻薬が切れたときに大きくやってくる
体中の筋繊維が切れて重度の筋肉痛が発生し、まず一週間は苦しむことになる。

また、この物質は芸術方面の能力向上にも大きく関わっている
これが分泌していると、絵を描く、音楽を作る、
などの能力が向上すると同時に
絵を見る、音楽を聴く能力も向上するようだ。
そして、いい絵やいい音楽が脳内麻薬物質の分泌を促進する
といった部分もあり、
いい絵はいい絵を作り、いい音楽はいい音楽をつくる
という感じに相乗効果となって現れる
アーティストの中に
絵を描けなくなったり、音楽を作れなくなったりすると
麻薬にはしる人がいるが
それは麻薬がこの物質と同じような効果を持っているからであろう。

恋愛においても脳内麻薬物質は大きく関わってくる
恋というものがこの物質の分泌度合いで大きくも小さくもなるからである
分泌量の多い人間は恋という現象に深くはまりやすく

好きになった1人の人間をなかなか忘れられない。
そして、その中で自分を制御する意志、つまり自我の弱いものは
ストーカー的な偏愛に踏み込んで行くのかもしれない。
逆に、分泌量の少ないものは一つ一つの恋という現象が浅く
一定の恋人にこだわることは少ない。
それゆえ、その中で自我の弱いものは
次々に相手を換えて行くようになるのかもしれない。

そういえば、
乳幼児期の母親との関係が後の女性関係に影響するという研究がある。
乳幼児期に母親と親密な関係を築いていた子供は
後に恋愛関係において異性と親密な関係を築き
恋愛のサイクルが長くなる傾向があるのに対して
母親と親密な関係を築いていなかった子供は
親密な関係を築くことができず、恋愛のサイクルが短くなる傾向があるそうだ。
もしかすると、乳幼児期の母親との関係が
脳内麻薬の分泌量と関係するという可能性もあるが、今は推測でしかない。

結局、脳内麻薬物質とは何なのか?
それは普通の人間にとって通常ブラックボックスとなっている
脳の旧皮質部分、人間の本能の部分、フロイトの言うイドの部分
とつながっている穴、通路を広げる効能を持つ物質なのである。
そして、その人間の根底となる部分は
さらなる巨大な、人類・生物・地球といった精神世界、
巨大なアウターゾーンへとつながっている。
つまり、アウターゾーンから何らかのもの・力を取り出す力が想像力であり
それを促進する物質が脳内麻薬物質なのである

モドル