地球温暖化防止対策その壱「木を切れ!」

だいたいの人は植物というものは
二酸化炭素を酸素に変えてくれるものだと思っている
植物さえあれば二酸化炭素が減り酸素が増えると

しかしここで考えてみよう
CO2→O2と変換されたときCは果たしてどこへ行くのか

それは植物の体の構成に使われるのである
つまり植物は成長過程においてどんどん炭素を体内に固定していくのである

二酸化炭素が減って炭素が固定されるならそれでいいじゃないか
たぶんみんなそう思うだろう

しかしここであえてもう一歩踏み込んで考えてみよう
その固定された炭素はどうなるのか

それは消失してしまうことはなく
いつかは放出されてしまうのである
燃えたり、腐敗したり
植物体が消えるときに再び二酸化炭素はできてしまう

つまり一年草等に二酸化炭素削減を期待しても
それは全くの幻想であり、無駄なのである

そこで期待の星となるのが樹木である
樹木は寿命が長く、炭素の固定が長時間可能である

しかし寿命が長いとはいえ
炭素の固定が盛んに行われるのは成長期であり
その成長期が終わると樹木はもうそれ以上大きくならなくなり
枝を落としては、次の枝を伸ばしとするだけで
それ以上の固定は期待できない

炭素をどんどん固定させるにはどうすればいいのか
それは古くからの日本人の生活の中にある通りにすればいい

木を切ればいいのである
そしてその木を使うのだ
それから次の木を植える
すると次の木がまた、炭素をその体に固定しながら成長してくれる

京都や奈良には古い寺がたくさんあるが
少なくともそういった寺を構成している木は
1200年以上炭素を固定し続けていることになる

そうなのだ
木の家を建て
木の椅子に座り
木の道具を使うことが
地球温暖化を防止する手立てのひとつなのである
あ、本なんかをたくさん所有するのもいいね、あれも木だし

今日本には切るべき木がたくさんある
戦後の高度成長期に大量に植えられたスギ・ヒノキが
ちょうどいい具合に成長している
しかし、外材の安さに負けて売れず
人件費も出ないので切ることもできないのが現状である

ここで日本は地球温暖化防止対策として外材の輸入を禁止すべきである
外国の自然林を切った木ではなく
自国の人工林の木を切り使う
これ当たり前のことである
しかも自国の木は自国の気候によくあう
材木屋の友人は
木を家に使うときは木が生えていたときどちらの方角に向いていたか
まで考えて使うのがほんとうだと言っていた
材になっても木は生きていると言っていた
外材にその代用はできるのか
外材でちゃんとした家はほんとうに作れるのか

最後にもうひとつ

木を切り木を使うことをイメージだけで
二酸化炭素増加、地球温暖化の原因と思っている人がたくさんいると思うが
よく考えて欲しい
プラスチックや金属の道具の製造過程でどれだけ
有害物質や二酸化炭素が排出されるか
それに比べて
木がどれだけ加工しやすく
またその際に有害物質や二酸化炭素がどれだけ排出されないかを
しかもその本体が二酸化炭素を固定するとなれば
それがいかにすばらしいことであるかを

モドル