世界第2位軍事大国にっぽん?

よく日本は軍事費世界第2位であるから
世界で2番目の軍事大国であるという論があるが
何をもって軍事大国とするのかは置いといて
とにかく、日本の軍事力は
世界の中で100番目ぐらいである
つまり
かなり弱っちい

先進国の中では当然勝てる国はないし
聞いたことのないような名前の国にだって負ける可能性が多々ある

しかし
世界第2位の多額の金を投入しながら
何故ここまで弱いのか

それにはいくつかの理由がある

ひとつめはアメリカから買う武器

アメリカは自国で余っている
型遅れの武器を日本に売り付ける
しかも他の国との入札や競争などというものがまったくないので
日本はアメリカの言い値で買う
つまり
使えない武器を高値で買っているのである

ふたつめは自国開発の兵器である

日本は戦闘機や装甲車などなど自国で開発しているのだが
武器の輸出などは行っていない
つまり作っても自国で使用する年間数台しか消費がないのである
他国のように世界に輸出して年間何百台と消費されれば
それだけ開発費が分散され
1台当たりのコストが大幅に減少するのだが
現状のようにほんの数台に開発費が上乗せされた場合
他国の何倍もの値段になるのは必然である

しかもここにも当然のごとく競争原理は働いていない

まぁ高くてもそれだけの働きをするものであればいいのだが
日本はここ何十年戦争をしていない
当然、兵器の開発も実戦経験なく進められていくわけで
結局はカタログ値の性能だけよくて
実戦に使いにくい兵器ができてしまったりする

そして、軍事力最弱を決定付ける
最も大きな要因は
戦時に重要な鍵となる部分の兵器はアメリカしか持っていないことである

特に空母を持っていないことは痛い

太平洋戦争頃から海での戦闘に勝つのは制空権を取ったものということが常識となっている
つまりそれ以前は戦艦と戦艦で砲撃し合う艦隊戦が主であったが
飛行機の性能の向上とともに空母から戦闘機を飛び立たせ攻撃させるという戦闘が主になり
戦闘機で空を制したものが勝つというようなことになったのである

戦艦大和なぞは艦隊戦においてはたぶん世界最強であったろうが
空から襲って来る戦闘機群はどうしようもなくあっさり撃沈されてしまっている
高度を上げられれば対空砲も届かない
けど戦闘機の爆弾はどんなに高いところからでも重力に引かれて落ちてくるみたいな・・・

とにかく
現在日本が持ってるイージス艦はあくまでも護衛艦であり
空母があってこそ意味があるのであり
単体で出て行けば大和よりあっさり沈められるのは明白である

つまり海で小競り合い以上の大規模戦闘になったら日本は100%負ける
さらに日本の戦闘機には対地攻撃能力が搭載されてない これは敵地に乗り込んで攻撃するということが法的に無理だからである つまり、敵地のミサイル発射基地を叩きたいときは 「アメリカ様お願いします!」と言うしかないのだ ということで日本軍だけで戦争することになったら
日本の領海内に入って初めて攻撃できる
しかし、敵が領海外に逃げ帰ったら追撃はできない
次に襲って来るまで待つしかない
しかも海上の防衛力は弱いとくりゃ
いきなり本土決戦になる確立が異常に高い

そんな感じの穴だらけのひでー軍事力なんだな

どうしようもないですね

あともうひとつ軍事費が高い原因のひとつに
日本の物価が高い、人件費が高いっていうのもある

以上のようなことで日本は金を使っても使っても弱いのである
でも難しいのが
自国生産の兵器をやめて全部外国から買えばいいのか?
兵器を輸出して開発費を分散させればいいのか?
空母を造ればいいのか?
全てが微妙な問題なんですよね

とにかく、戦争は悪いことだから軍事費削減みたいな幼稚園児向けの理由で
ただ単に馬鹿の一つ覚えみたいに「軍事費削減」を唱えるのではなく
どこを削減し、どう有効利用し、どうコストを下げ、どこにお金をかけるか
そこのところをしっかり理論立てて発言できる政治家はいないものだろうか・・・

モドル